noindexとは? – 基本の解説
Webサイトを運営していると、「このページは検索結果に表示しなくていい」と思うことがありませんか?たとえば、テスト用のページや重複コンテンツ、古い情報を含むページなどです。そんなときに役立つのが「noindex」という設定です。
noindexとは
noindexとは、検索エンジンに対して「このページをインデックスしないでください」と伝えるためのHTMLのmetaタグです。検索エンジンは、インデックスしたページを検索結果に表示する仕組みですが、noindexを設定すると、そのページはGoogleやYahoo!の検索結果から除外されます。
検索エンジンのインデックスとは
インデックスとは、検索エンジンがページの情報をデータベースに登録することです。登録されたページは、ユーザーが検索した際に検索結果に表示されます。noindexを設定すると、このインデックス作業が行われず、検索結果に出てこなくなるのです。
noindexが必要になる理由
「検索エンジンにページを登録してもらうことがSEOでは重要なのでは?」と思うかもしれません。確かに、基本的にはインデックスされることが望ましいのですが、すべてのページをインデックスさせるのが正解とは限りません。
検索エンジンは、サイト内のすべてのページを評価します。しかし、価値の低いページが多いと「このサイトは情報の質が低い」と判断されることがあります。その結果、サイト全体の評価が下がり、検索順位に悪影響を与えてしまうのです。
つまり、不要なページをインデックスから除外することで、重要なページの評価を高めることができるのです。
noindexと削除の違い
noindexは検索結果からページを除外するものの、サイト上にはページが残ります。一方で、削除(ページを404や410にする)すると、ページ自体が存在しなくなるため、直接アクセスもできなくなります。
設定方法 | 検索結果に表示 | ページ自体の削除 |
---|---|---|
noindex | 表示されない | 削除されない |
削除(404/410) | 表示されない | 削除される |
このように、検索結果に載せたくないだけなのか、それともページ自体を削除したいのかによって、適切な対処方法が変わります。
noindexの仕組みとGoogleの評価
noindexは検索エンジンに「このページを検索結果に表示しないでほしい」と伝える仕組みですが、設定した瞬間にすぐ反映されるわけではありません。Googleはnoindexタグをどのように認識し、どのように評価するのかを正しく理解することが重要です。
noindexを設定すると検索エンジンはどう動くのか
noindexを設定したページに対して、Googleのクローラー(Googlebot)は以下の流れで処理を進めます。
- Googlebotがページをクロール(訪問)する
- ページ内にあるmetaタグの「noindex」を確認する
- noindexがあると、Googleのデータベース(インデックス)に登録しない
- すでにインデックスされている場合は、しばらくすると検索結果から消える
この動作のポイントは、Googleが 「ページをクロールしなければnoindexを認識しない」 ということです。つまり、robots.txtで「クローリング禁止(Disallow)」にしていると、noindex自体が見えないため、設定しても効果がありません。
noindexが反映されるまでの時間
noindexを設定したからといって、すぐに検索結果から消えるわけではありません。Googleのクローラーがそのページを再訪問するまで反映されないからです。
一般的に、数日~数週間かかることが多いですが、Google Search Consoleを使って「URLの削除リクエスト」を送ると、より早く反映されることがあります。
反映までの期間 | 条件 |
---|---|
数日~数週間 | Googlebotの再クロール待ち |
数時間~数日 | Search Consoleで削除リクエスト送信 |
noindexはサイトの評価に影響するのか
「noindexを多用すると、サイト全体の評価が下がるのでは?」という疑問を持つ人もいます。しかし、Googleはnoindexの有無だけでサイトの評価を決めているわけではありません。
Googleが重視しているのは「サイト全体の品質」です。
例えば、不要なページをnoindexにすることで、検索エンジンが重要なページを適切に評価しやすくなる場合、むしろSEOにプラスに働きます。ただし、次のようなミスをするとSEOに悪影響を及ぼす可能性があります。
- 本来インデックスされるべきページをnoindexにしてしまう
→ 重要な記事やコンテンツの流入が減少する - noindexを設定したページへの内部リンクが多い
→ クローラーが混乱し、サイトの構造を正しく理解できなくなる - canonicalタグと併用している
→ noindexのページを「正規ページ」として認識させる矛盾が発生し、Googleの判断が不安定になる
Googleの公式見解
Googleは、noindexの使い方について明確なガイドラインを示しています。公式ドキュメントでは以下のように説明されています。
「noindexを適用したページは検索結果に表示されなくなりますが、サイトの評価には直接影響しません。ただし、適用範囲を誤ると、意図しないページの除外やランキングへの悪影響を及ぼす可能性があります。」
— Google Search Central
このことから、noindexは適切に使えばSEOの向上につながりますが、誤用するとサイト全体の検索順位に悪影響を与える可能性があることがわかります。
noindexを設定するべきケースと設定しない方がよいケース
noindexは、検索結果から特定のページを除外するために使いますが、やみくもに設定するとSEOに悪影響を及ぼすこともあります。ここでは、どのようなページにnoindexを設定すべきか、また設定しない方がよいケースについて詳しく解説します。
noindexを設定するべきケース
SEOの観点から、以下のようなページにはnoindexを設定するとよいでしょう。
1. 重複コンテンツが発生しているページ
Webサイトを運営していると、同じような内容のページが複数存在することがあります。たとえば、商品ページで「色違い」や「サイズ違い」などでURLが異なる場合です。
こうしたページがすべてインデックスされると、Googleは「どのページを評価すればいいのか?」と迷い、SEO評価が分散してしまう可能性があります。
例:ECサイトの場合
/product/item123-red
/product/item123-blue
/product/item123-green
このようなケースでは、主要なページ(例えば /product/item123
)をインデックスさせ、他のバリエーションページにnoindexを設定するとSEOが最適化されます。
2. 価値の低いコンテンツ
検索エンジンに登録しても、価値がないと判断されるページはnoindexにすべきです。Googleは「ユーザーに役立つ情報が含まれていないページ」を評価しません。
例:
- サイト内検索結果ページ(
?s=検索ワード
) - 古いニュース記事やイベントページ
- 自動生成された低品質なページ
価値が低いページをインデックスさせてしまうと、サイト全体の評価が下がる可能性があるため、noindexを設定するのが有効です。
3. 会員限定・プライベートなページ
ユーザーにログインを求める会員限定コンテンツや、個人的な情報が含まれるページは、検索エンジンにインデックスさせるべきではありません。
例:
- マイページ(
/mypage
) - 会員専用フォーラム
- 社内向けマニュアルページ
Googleにインデックスさせたくない場合は、noindexを設定して検索結果に表示されないようにするのが安全です。
4. テストページや開発環境のページ
Webサイトを運営していると、新しいページをテストするために公開することがあります。これらのページがインデックスされると、正式なページとの競合が発生し、SEOに悪影響を及ぼす可能性があります。
例:
- テスト環境(
staging.example.com
) - 試験用の記事ページ(
/test-article
)
これらのページには、noindexを設定するか、robots.txtでクロールを禁止するのが適切です。
noindexを設定しない方がよいケース
逆に、noindexを設定するとSEOに悪影響を及ぼす場合もあります。
1. 検索流入を狙っているページ
検索エンジンからの流入を目的としたページにnoindexを設定すると、せっかくのトラフィックを失うことになります。
例えば、ブログ記事や商品ページなど、ユーザーの検索ニーズに応えるコンテンツは、しっかりとインデックスさせるべきです。
2. noindexとcanonicalタグを併用するケース
canonicalタグとは、検索エンジンに「このページのオリジナルはここですよ」と伝えるためのタグです。
noindexを設定したページにcanonicalタグを設定すると、矛盾が生じてGoogleがどちらを優先すべきか判断できなくなります。
誤った設定例

このような設定では、Googleが「インデックスしないのか、オリジナルを認識するのか」混乱してしまいます。
3. noindexとrobots.txtを同時に設定するケース
robots.txtでクロールを禁止しつつ、noindexを設定してしまうと、Googleはnoindexを確認できません。その結果、ページがインデックスされたままになり、意図しない検索結果が表示されることがあります。
誤った設定例(robots.txt)

この設定をすると、Googleは /private-page/
にアクセスできなくなるため、HTML内に記述されたnoindexを認識できません。
SEOで重要なnoindexとは?活用してインデックスを制御しよう
SEO対策において、noindexは非常に重要な要素です。検索エンジンのインデックスを適切に制御することで、サイトの評価を最適化し、検索順位を向上させることができます。しかし、使い方を誤ると、逆に流入を減らしてしまうリスクもあります。このセクションでは、noindexをSEO戦略に組み込む方法について詳しく解説します。
noindexをSEOに活用する理由
検索エンジンはサイト全体の評価をもとに、各ページの検索順位を決定します。すべてのページをインデックスさせるのではなく、検索結果に表示するべきページとそうでないページを整理することがSEO対策の基本です。
noindexがSEOに与えるポジティブな影響
- 不要なページを排除し、重要なページの評価を高める
- 重複コンテンツの問題を解決し、SEO評価を分散させない
- サイトのクロール効率を向上させ、Googleの評価を最適化する
Googleは「価値のあるコンテンツ」を評価するため、検索エンジンにとって不要なページをnoindexで除外することが、サイト全体の評価向上につながります。
noindexを設定する具体的な方法
noindexは主に3つの方法で設定できます。それぞれの方法とSEOへの影響を理解し、適切に活用することが重要です。
1. HTMLのmetaタグを使う方法(基本的な設定)
最も一般的な方法は、HTMLの <head>
内に以下のタグを追加する方法です。

このタグを設置すると、Googlebotなどの検索エンジンがこのページをインデックスしないようになります。
SEOへの影響
- メリット: 特定のページを簡単にインデックスから外せる
- デメリット: 反映されるまでに時間がかかることがある
2. HTTPレスポンスヘッダーでnoindexを設定する方法
サーバー側でnoindexを指定する方法もあります。特に、動的なページ(ログインページなど)に適用する際に便利です。
Apacheサーバーの場合(.htaccessで設定)

NGINXサーバーの場合

この設定を行うと、HTTPレスポンスのヘッダー情報として検索エンジンにnoindexを通知できます。
SEOへの影響
- メリット: HTMLを変更せずにnoindexを適用できる
- デメリット: 設定ミスがあると、予期しないページが除外される可能性がある
3. WordPressでnoindexを設定する方法
WordPressサイトでは、SEOプラグインを活用することで簡単にnoindexを設定できます。
Yoast SEOを使う場合
- 設定したいページを開く
- Yoast SEOの「詳細設定」タブに移動
- 「このページを検索エンジンに表示させない」にチェックを入れる
- 設定を保存
All in One SEOを使う場合
- 設定したいページの編集画面を開く
- SEO設定の「インデックス設定」に移動
- 「noindexにする」を選択
- 設定を保存
SEOへの影響
- メリット: コードを書かずに簡単に設定できる
- デメリット: 設定ミスで重要なページをnoindexにしてしまうリスクがある
noindexの設定を確認する方法
noindexを適用した後、正しく動作しているかを確認することが重要です。設定ミスがあると、意図しないページが検索結果に表示され続けることがあります。
Google Search Consoleで確認する
- Google Search Consoleにログイン
- 「URL検査」ツールを開く
- noindexを設定したページのURLを入力
- 「インデックス登録の可否」を確認
ChromeのDevToolsで確認する
- noindexを設定したページを開く
- キーボードで
Ctrl + U
(Macの場合Command + Option + U
)を押す <meta name="robots" content="noindex">
が記述されているか確認する
SEOツールを活用する
- Screaming Frog SEO Spider: サイト全体のnoindex設定を一括でチェックできる
- Ahrefs Site Audit: noindexページが適切に処理されているかを解析できる
noindexを適用する際の注意点
noindexを適用する際には、いくつかの注意点があります。これを理解していないと、SEOに悪影響を与えてしまう可能性があります。
1. 重要なページに適用しない
サイトの主要なページや、検索流入を目的としたページにnoindexを設定すると、トラフィックが大幅に減少する可能性があります。
2. 内部リンクの整理を行う
noindexを設定したページに大量の内部リンクが張られていると、クローラーが混乱し、サイト全体の評価が下がることがあります。重要なページへのリンク構造を最適化することが大切です。
3. robots.txtと併用しない
robots.txtでクローラーをブロックしてしまうと、noindexタグを検索エンジンが確認できません。その結果、意図したページがインデックスから削除されない場合があります。
誤った設定例

この設定だとGoogleがページにアクセスできず、noindexが認識されません。
noindexの確認方法
noindexを適用した後、その設定が正しく機能しているかを確認することが重要です。
誤った設定があると、意図しないページが検索結果に残ってしまったり、逆に必要なページが検索に表示されなくなったりするリスクがあります。
このセクションでは、noindexの設定が正しく適用されているかを確認する方法を詳しく解説します。
1. Google Search Consoleで確認する
Google Search Console(GSC)は、検索エンジンにどのようにページが認識されているかを確認できるツールです。
noindexが適用されているかを調べるのに最も確実な方法の一つです。
確認手順
- Google Search Consoleにログイン
Google Search Consoleにアクセスし、対象のサイトを選択します。 - 「URL検査」ツールを開く
左側のメニューから「URL検査」を選択し、noindexを適用したページのURLを入力します。 - 「インデックス登録の可否」を確認
- 「ページはインデックスに登録されています」と表示される場合 → noindexが反映されていない
- 「ページはインデックスに登録されていません」と表示される場合 → noindexが正しく適用されている
- 詳細情報を確認 ページのステータスを開くと、「robotsメタタグまたはX-Robots-Tagによって除外されました」と表示されることがあります。
これが表示されていれば、noindexが適用されている状態です。
2. Chromeの開発ツール(DevTools)で確認する
Google Chromeの開発ツールを使えば、ページのHTMLにnoindexタグが正しく含まれているかを確認できます。
確認手順
- 対象のページを開く noindexを設定したページにアクセスします。
- ソースコードを開く
- Windows:
Ctrl + U
- Mac:
Command + Option + U
- Windows:
- noindexの記述を確認
meta name="robots" content="noindex"
というタグが<head>
内にあるかを探します。 - 別の方法(要素検証)
F12
またはCtrl + Shift + I
(Macの場合Command + Option + I
)を押して開発ツールを開く- 「Elements」タブで
<head>
内にmeta name="robots" content="noindex">
があるか確認する
この方法は、HTMLでnoindexを設定している場合に有効です。
3. HTTPレスポンスヘッダーで確認する
noindexは、metaタグだけでなくHTTPレスポンスヘッダーで設定される場合もあります。その場合、ブラウザの開発ツールで確認できます。
確認手順
- 開発ツールを開く
- Windows:
F12
またはCtrl + Shift + I
- Mac:
Command + Option + I
- Windows:
- 「Network」タブを選択
- URLを再読み込みし、ページのリクエスト情報を表示
- 「Response Headers」を確認
X-Robots-Tag: noindex
という記述があるかをチェック
この方法は、サーバー側で X-Robots-Tag
を使ってnoindexを設定している場合に有効です。
4. SEOツールを使って一括確認する
大規模なサイトでは、個別にページをチェックするのが難しいため、SEOツールを使うのが効率的です。
代表的なSEOツール
ツール名 | 特徴 |
---|---|
Screaming Frog SEO Spider | サイト全体のnoindexページを一覧表示 |
Ahrefs Site Audit | noindexが適用されたページのレポートを作成 |
SEMrush Site Audit | noindex設定の誤りを指摘 |
Screaming Frogでの確認方法
- Screaming Frog SEO Spiderを起動
- サイトのURLを入力してクロール
- 「Directives」タブで「noindex」フィルターを適用
- noindexが適用されているページがリストに表示される
この方法なら、サイト全体のnoindex状況を一括でチェックできます。
5. Google検索を使って確認する
noindexが正しく適用されているかを手軽に確認する方法として、Google検索を活用することもできます。
方法1:site:検索で確認
Googleの検索窓に以下のように入力します。

- 結果が表示される場合 → noindexが適用されていない
- 結果が出ない場合 → noindexが正しく適用されている
方法2:キャッシュの有無を確認

このコマンドを入力し、ページのキャッシュが存在しない場合、noindexが適用されている可能性が高いです。
6. Google Search Consoleの「削除ツール」でチェック
Google Search Consoleには、「削除ツール」という機能があり、特定のページが検索結果に表示されなくなったかを確認できます。
確認手順
- Google Search Consoleを開く
- 「インデックス」→「削除」を選択
- URLを入力し、インデックス削除のリクエスト状況を確認
ここに対象のURLが含まれていれば、noindexが正しく適用されている可能性が高いです。
noindexを適用した際のSEOへの影響と対策
noindexを正しく活用すれば、サイトの評価を向上させることができます。しかし、間違った設定をすると、検索流入の減少やサイト全体のSEO評価低下につながることもあります。
このセクションでは、noindexがSEOにどのような影響を与えるのか、また適切に活用するための対策について詳しく解説します。
1. noindexがSEOに与える影響
(1)サイトのインデックス状況を最適化する
Googleは「サイト全体の品質」を評価するため、不要なページをインデックスさせないことで、重要なコンテンツの評価を高めることができます。
例えば、以下のようなページをnoindexにすることで、SEOの効果を高められます。
- 低品質なページ(内容が薄い、重複コンテンツ)
- サイト内検索結果ページ
- ユーザーにとって重要でないページ(ログインページなど)
(2)Googleのクロール効率が向上する
Googleのクローラー(Googlebot)は、サイト内のページを巡回して情報を収集します。
不要なページにnoindexを適用すると、クローラーが重要なページをより多くクロールできるようになり、インデックスの精度が向上します。
例えば、ECサイトのように商品ページが大量にある場合、関連性の低いページにnoindexを設定することで、Googlebotのリソースを有効活用できます。
(3)サイトのランキング(検索順位)に影響する
noindexが適用されたページは、検索結果に表示されなくなります。
そのため、誤って流入を狙っているページに設定すると、検索流入が激減するリスクがあります。
特に注意すべきポイント:
- 検索エンジンからの流入を狙っているページにはnoindexを設定しない
- 設定ミスで重要なコンテンツがインデックスされない状態にならないようにする
2. noindexの誤った設定によるリスク
noindexの設定を間違えると、SEOに悪影響を及ぼす可能性があります。
ここでは、よくある失敗例とその対策を紹介します。
(1)誤って重要なページにnoindexを適用
サイトの中でも「検索流入を増やしたいページ」にnoindexを設定してしまうと、検索結果に表示されず、アクセスが激減します。
例:
- 人気のブログ記事にnoindexを適用 → 記事が検索結果に表示されなくなる
- 商品ページにnoindexを設定 → 購入意欲のあるユーザーが流入しなくなる
対策
- 設定前にnoindexを適用すべきページか確認する
- Search ConsoleやSEOツールを使い、noindex設定の影響を定期的にチェックする
(2)canonicalタグとの併用ミス
canonicalタグは「正規のページを指定する」ためのタグですが、noindexと一緒に使うとGoogleが混乱することがあります。
誤った設定例

この場合、「noindexでインデックスさせない」と指示しながら、「canonicalでこのページを正規扱いにする」と矛盾した指示を出しているため、Googleが適切に処理できなくなる可能性があります。
対策
- canonicalタグを使う場合はnoindexを併用しない
- 重複ページがある場合は、noindexではなくcanonicalタグで統一する
(3)robots.txtと併用してしまう
robots.txtでページのクロールを禁止しながら、noindexを設定すると、検索エンジンがnoindexを認識できません。その結果、意図しないインデックス残りが発生することがあります。
誤ったrobots.txtの設定

この設定では、Googlebotが /private-page/
にアクセスできないため、HTML内の meta name="robots" content="noindex"
を確認できず、結果としてnoindexが機能しない可能性があります。
対策
- noindexを適用するページはrobots.txtでブロックしない
- インデックスさせたくない場合は、robots.txtではなくnoindexを使う
3. noindexの適切な活用法
SEOを最適化するために、noindexを適切に活用する方法を紹介します。
(1)サイトのインデックス状況を定期的にチェック
Search ConsoleやSEOツールを使い、サイト内でどのページがインデックスされているかを定期的に確認しましょう。
Google Search Consoleの活用方法
- 「インデックス カバレッジ」レポートでnoindexページの状況を確認
- 「URL検査ツール」で特定のページがインデックスされているかをチェック
(2)重要なページにはnoindexを適用しない
検索流入を増やしたいページにnoindexを適用しないよう、事前に確認しましょう。
特に、ブログ記事や商品の詳細ページは、間違えてnoindexを適用しないよう注意が必要です。
(3)適用範囲を適切に管理する
noindexを適用するページを慎重に選び、むやみに使わないことが重要です。
適用すべきページ
ページの種類 | noindex適用の推奨 |
---|---|
サイト内検索結果 | ✅ 適用すべき |
重複コンテンツ | ✅ 適用すべき |
低品質な記事 | ✅ 適用すべき |
ECサイトのフィルターページ | ✅ 適用すべき |
主要なブログ記事 | ❌ 適用しない |
商品の詳細ページ | ❌ 適用しない |
よくある質問・誤解しやすいポイント
noindexはSEOにおいて便利なタグですが、正しく理解して使わないと逆効果になることもあります。
ここでは、よくある疑問や誤解しやすいポイントについて、詳しく解説していきます。
1. noindexを設定するとサイトの評価が下がる?
【誤解】noindexを使うとSEO評価が下がる
「noindexを設定するとサイトの評価が下がるのでは?」と不安に思う人もいますが、これは間違いです。
Googleの公式見解でも、noindexを適用すること自体がサイトの評価を下げることはないとされています。
【実際の影響】
- noindexを適切に使えば、不要なページを検索エンジンのインデックスから除外できるため、サイト全体の評価が向上する可能性がある。
- ただし、流入を増やしたいページに誤って設定すると、検索結果に表示されなくなり、アクセス数が減少することはある。
【対策】
- noindexを適用する前に、そのページが検索流入を必要とするかどうかを判断する。
- Google Search Consoleで「インデックスの状況」を確認しながら運用する。
2. noindexとnofollowの違いは?
【誤解】noindexとnofollowは同じもの
noindexとnofollowは、似ているように見えますが、検索エンジンに与える影響が異なります。
noindex → 「ページ自体を検索結果に表示しない」

nofollow → 「ページ内のリンクを検索エンジンに評価させない」

noindex, nofollowを同時に適用すると?

この場合、ページ自体がインデックスされず、そのページ内のリンクも評価されなくなります。
ただし、ほとんどのケースでは noindexのみを使えば十分 であり、nofollowは慎重に使うべきです。
【対策】
- noindexはページ単位でインデックスを管理したいときに使う。
- nofollowは特定のリンクをクロール・評価させたくない場合に使う(例:広告リンク、外部サイトへのリンク)。
- むやみにnofollowを設定すると、内部リンクのSEO効果が損なわれる可能性があるため注意が必要。
3. 一度noindexを設定すると、もう二度とインデックスされない?
【誤解】noindexを設定すると、永遠にGoogleに評価されなくなる
noindexを設定したページは、Googleの検索結果には表示されませんが、設定を解除すれば再びインデックスされる可能性があります。
ただし、問題となるのは「どれくらいの期間で再インデックスされるか」です。
- 短期間(数日〜数週間)でnoindexを解除した場合 → Googleが再クロールすれば、インデックスが復活する可能性が高い。
- 長期間(数ヶ月〜数年)noindexが設定されていた場合 → Googleは「このページは不要」と判断し、再インデックスされにくくなる可能性がある。
【対策】
- noindexを解除したら、Google Search Consoleで「URLの再クロールをリクエスト」する。
- 内部リンクを適切に設定し、Googleがそのページを発見しやすい状態にする。
- 高品質なコンテンツを追加し、Googleにとって有益なページであることをアピールする。
4. noindexとrobots.txtの違いは?
【誤解】noindexとrobots.txtは同じ効果がある
robots.txtは「クロールを制御する」ための設定であり、noindexとは根本的に異なります。
設定方法 | 検索結果に表示されるか? | クロールされるか? |
---|---|---|
noindex | ❌ 表示されない | ✅ クロールされる |
robots.txt(Disallow) | ⭕ 表示される場合あり | ❌ クロールされない |
robots.txtで「クロールを禁止」してしまうと、検索エンジンがnoindexの設定を確認できず、インデックスが残ってしまう可能性があります。
【対策】
- 「検索結果に表示したくないだけならnoindexを使う」
- 「検索エンジンにクロールさせたくないならrobots.txtを使う」
- 両方を同時に設定しないように注意する
5. noindexを設定したページのリンクはSEOに影響を与える?
【誤解】noindexを設定すると、そのページ内のリンクはすべて無効になる
noindexを設定しても、そのページ内のリンクはGoogleによって評価され続けます。
ただし、長期間noindexが設定されていると、Googleはそのページを「価値がない」と判断し、リンクの評価も落ちる可能性があります。
【対策】
- 内部リンクが重要なページには、noindexを適用しない方がよい。
- 重要なリンクがあるページには、noindexを設定せず、ページの質を向上させてインデックスさせるべき。
6. noindexを解除したら、すぐに検索結果に復活する?
【誤解】noindexを解除すれば、すぐに検索順位が戻る
noindexを解除したとしても、Googleが再クロールするまではインデックスに復活しません。
また、一度noindexを設定されていたページは、SEO評価がリセットされる可能性があるため、解除したからといってすぐに検索順位が元に戻るとは限りません。
【対策】
- Google Search Consoleで「URLの再クロールをリクエスト」する。
- 内部リンクを増やしてGooglebotがクロールしやすいようにする。
- コンテンツをリライトして、検索エンジンにとって魅力的なページにする。
まとめ
noindexは、SEOにおいて非常に重要なタグの一つであり、適切に活用することでサイト全体の評価を最適化することができます。しかし、誤った使い方をすると、検索流入の減少やサイトの評価低下につながる可能性があります。
この記事では、noindexの基本から設定方法、SEOへの影響、よくある誤解まで詳しく解説しました。ここで改めて、重要なポイントを整理しておきましょう。
1. noindexとは?
- noindexは検索エンジンに「このページをインデックスしないでほしい」と伝えるためのメタタグ。
- インデックスされるべきでないページを除外することで、サイト全体の評価を向上させる。
- 誤って適用すると、検索結果から消えてしまい、アクセスが大幅に減少するリスクがある。
2. noindexを設定するべきケース
noindexは、すべてのページに適用すべきものではありません。以下のようなページに適用すると、SEOの最適化に役立ちます。
✅ 重複コンテンツ(同じ内容を持つページが複数ある場合)
✅ 価値の低いページ(短い記事や自動生成されたページ)
✅ 会員専用ページ(ログイン必須のページなど)
✅ テスト・開発環境のページ(公開前のページ)
✅ サイト内検索結果ページ(内部検索のURLをインデックスさせないため)
3. noindexを設定しない方がよいケース
⛔ 検索流入を狙っているページには適用しない
⛔ 重要なページに誤って適用すると、検索順位が大幅に下がる可能性がある
⛔ canonicalタグやrobots.txtと併用すると、Googleが適切に判断できなくなる場合がある
4. noindexの適切な設定方法
noindexを適用する方法はいくつかあります。適切な方法を選びましょう。
設定方法 | 使用するシーン |
---|---|
HTMLのmetaタグ | 特定のページをnoindexにする(一般的な方法) |
HTTPレスポンスヘッダー | 動的ページ(ログインページなど) |
WordPressのプラグイン | Yoast SEOやAll in One SEOで設定 |
Google Search Consoleの「削除ツール」 | 緊急で検索結果から除外したい場合 |
5. noindexがSEOに与える影響
- 適切に使えば、検索エンジンの評価を向上させ、サイト全体の順位を改善する。
- クロール効率が上がり、重要なページが検索エンジンに正しく認識される。
- しかし、誤った設定をすると検索流入が激減するため、注意が必要。
6. noindexの確認方法
noindexが正しく設定されているかを定期的に確認しましょう。
✅ Google Search Consoleの「URL検査」ツールでチェック
✅ Chromeの開発ツール(DevTools)でmetaタグを確認
✅ SEOツール(Screaming Frog、Ahrefs)でサイト全体をチェック
✅ Google検索の「site:コマンド」でインデックス状況を確認
7. noindexに関するよくある誤解
❌ 「noindexを設定すると、サイト全体の評価が下がる」
→ 適切に使えば評価が向上する。問題なのは誤った適用。
❌ 「noindexとnofollowは同じ」
→ noindexはページ単位のインデックス制御、nofollowはリンクの評価をしない設定。目的が異なる。
❌ 「noindexを設定したら、もう二度とインデックスされない」
→ 解除すれば再インデックスされるが、時間がかかることがある。
❌ 「robots.txtでクロールを禁止すれば、noindexと同じ効果がある」
→ robots.txtではクロールを防ぐだけで、インデックス削除にはならない。noindexと併用しない方がよい。
8. noindexを正しく運用するためのチェックリスト
設定ミスを防ぐために、以下のチェックリストを活用しましょう。
✅ noindexを適用するページが、本当に不要なページか確認したか?
✅ 重要なページに誤ってnoindexを設定していないか?
✅ noindexとcanonicalタグを誤って併用していないか?
✅ robots.txtと併用し、Googleがnoindexを認識できない状態になっていないか?
✅ Google Search Consoleでnoindexの適用状況を定期的にチェックしているか?